前回は、潜在意識と防衛反応について
お伝えをしてきました。
防衛反応は、脳と心を保護する役割を
果たすために潜在意識が作り出しています。
自動的に自分を守る必要な機能ですが、
自動的であるが故にコントロールを
することができなければ自分にとって様々な状況で
不利益を被ることになってしまいます。
今回から防衛反応のそれぞれの立場を例題として
挙げながらお伝えしていきます。
あなたがどの防衛反応を持っているのか、
理解したうえで自分と向き合うきっかけになれば
幸いです。
防衛反応について
人生の主題 ×(私)→〇(他人)

①いつも自分に対して感じていること
私はダメな人間、何をやっても上手くいかない、
誰からも認めてもらえない、
いつも間違ってばかりいる、力がないと思ってる。
②他者に対して感じていること
相手はいつも上手くやれていて恵まれている。
他人と自分を比較して、常に人より劣っていると
感じることがある。
③世の中に対して感じていること
世界は孤独、私を理解してくれる人は誰もいない、
生きづらい、私の存在意義は?、いつも不幸だ
①~③のこれらのことがいつも頭の中で
自動的に何度も繰り返されている。
防衛反応
×(私)⇒〇(他人)の人は、
その場所や状況から逃避の行動をとる。
自分にとって、都合が悪い場所や状況下で
逃避できているうちはまだ大丈夫。
しかし、周りの環境の変化や状況によっては
逃げられなくなることで仕事が溜まり
問題が大きくなってしまいます。
仕事で納期が決まっている、誰も担当できる人が
いないとなった場合、やらなければいけない仕事が
できなくなると防衛反応が次第に強くなってくる。
※後日×(私)⇒×(他人)の時に話をするが、
防衛反応が強くなると誰とも関わりたくない状態に
陥ることで最悪はうつ病を発生する危険性も有。
勘違いしてはいけないが、これはあなた自身の
性格が原因ではなく単に防衛反応が出ているだけ。
防衛反応が出ている状態は、
乳幼児期に形成された脳幹内にある潜在意識が
経験により影響している無意識の状態。
防衛反応が表面に出る4種反応
①行動としてパターン化されていて
誰が見ても明らかに分かる。
例:引きこもり、不登校、うつむいている、
小さい声で話す、伏し目がち、休みが多い、
他人と関わろうとしない
②頭の中で常に×を感じている
例:深い絶望感、希望が持てない、
何をしても楽しくない、TVを見ても笑えない
③身体に出る症状・感覚
例:頭痛、風邪を引きやすい、イライラする、
腹痛、肌に湿疹ができる、常に体がだるい、
眠れない、なんとなく体調が悪い全ての状態
④妄想・思い込み
例:他人が私の悪口を言っている、
相手が私のことを否定している、
相手は私のことを嫌いになったと思い込む
※妄想や思い込みがひどくなると、
脳から危険信号が出て体調が悪化する。
防衛反応の強化
自分、他者、社会の人生の主題、防衛反応、
表面に出た反応により潜在意識が過去に
嫌な体験をしたことが原因で反応して防衛反応が
繰り返させられる。
例:昔知り合いから厳しく接せられた、
相手から酷いことを言われた、
小さい時にいじめにあったなど。
現在と全然関係ない過去の嫌な体験が記憶され、
脳の中で無意識的に繰り返し思い出すという
影響を与え続けています。
この状態が長く継続すればするほど、
心を守ろうとする防衛反応が増強されて
様々な状態が出てくることがあります。
防衛反応の具体例
落ち込みやすい、やる気が低下、
不安感がある人の特徴は、自分が×という人が多く
基本的な性格が真面目な人。
どんな時に落ち込みやすく、やる気が低下し、
不安を感じるのかといえば、勤務態度が真面目で
上司から評価をされて役職(係長、主任、課長、
部長)の辞令が出て部下を持つようになった時。
現在の会社組織は、強い指導力を発揮して
同僚、社員、部下を引っ張っていく必要がある。
Aさん自身の防衛反応は、×(私)→〇(他人)で
問題が起こると引っ込んで、あまり前に出ずに
静かに過ごすことを好む立場の人です。
しかし、上司からは〇(私)→×(他人)
という形で厳しい指導と積極的に行動するよう
強く言われています。
本来のAさんの持っている防衛反応とは
逆の立場の要求により、Aさんの心は大きな
ストレスを感じます。
この状況は、本能的に逃げることを得意とする
草食動物が、反対に攻撃的な肉食動物のように
振る舞わなければならない場面に例えられます。
Aさんからすれば、これは非常に恐怖を感じる
事態になることでしょう。
その結果、恐怖が積み重なると、Aさんの
脳は心を保護するために穴の中に隠れるような
状態になることで、×(私)⇒×(他人)の
立場をとらざるを得なくなります。
これがうつ状態のきっかけを引き起こす
原因となるのです。
まとめ
過去の私も×→〇の立場であったため、
会社と取引先との間で板挟みのような状況で
仕事をしていためにうつ病になったことも
あります。
会社で板挟みに合う状況は、社内であればあなた→
上司、部下、同僚とあなた以外の全ての社員です。
社外であれば、あなた→取引先会社、
またはあなた→お客様の関係も
板挟みになる状況です。
逃げ道が無くなって追い詰められていく感覚は、
とても恐怖を感じると思います。
私も当時は、場所や環境から逃げることで
窮地を脱することができました。
もう頑張らなくても大丈夫ですし、
辛くなったら自分の心と体が一番大事なので、
何も考えずに逃げてしまえばよいです。