これ買って欲しいと駄々をこねる、
危険な行動をする子供達の相手をしていると、
親からすると子供の考えていることがわからないし
日々ストレスが溜まっていることでしょう。

しかし、子供達の思考や感情は大変シンプルです。
親が複雑に考えすぎると、子供との間でボタンの
掛け違いのようにやり取りが噛み合わずに
親子関係だけでなくその他のことでも問題が
複雑化してしまいます。
子供達が何を考えて・感じて、何を一番大事に
しているのかをこれからお伝えをしていきます。
今日から、あなたも子供に対してより一層愛情が
湧いてきますよ。
子供が言うことを聞かない真相
子育てのセミナーや書籍では、親のいうことを
聞かない子供(反抗期、単に言うことを
聞きたくない、成長に必要なため)がいると
話しをする方がいらっしゃいます。
実はそれは誤った認識であることを
最初にお伝えしておきます。
子供が親の言うことを聞かない理由は、
子供からするとなぜそれをやってはいけないのかが
分からないことが一番多い理由です。
例えば街中でよく見る光景ですが、
親が走り回っている子供を注意しても少しすると
また走り回ったり、子供が大声で泣いたり
しているが、泣き止ませる方法がわからずに
途方にくれているシーンをよく見かけます。

親からすれば、子供が言うことを聞かない
原因も不明だし、大声で泣いている理由が
わからなければつい感情的になってしまうことも
あることでしょう。
親が感情的になると、子供はさらに困惑をします。
『パパ、ママは何でこんなに怒っているの?
僕(私)何か悪いことをしたのかな』と
言語化できる能力がないために意識・無意識に
考え感じています。
親が感情的な態度や声を荒げている時は、
ご自身の感情がコントロールできなくなっている
状態であり、今この瞬間に起こっている出来事とは
違うことでもイライラしている状態です。
怒ると叱ることの違い
そして、多くの人が勘違いしていることとして、
怒ることと叱ることは全く違うということです。

怒る:自分の感情を爆発させている状態です。
怒る時は、(過去に○○のことで言うことを
聞かなかった記憶が呼び起されていて)自分が
不満に感じたことをそのまま相手にぶつけている。

叱る:相手の非を指摘して、よりよい方向へ
導くために行います。相手の良い悪いを理性的に
分析して、相手を成長させるにはどうするかを
考えてあえて厳しく指導します。
上記を見ていただければわかると思いますが、
子供からすると過去に〇〇のことで言うことを
聞かなかったことなんて覚えてもいないですし、
親が不満に思っていても自分では解決の仕方も
わからないので??の状態です。
親であるあなた自身が、子供と毎日どのような
コミュニケーションをとっているのかを
振り返ってみてください。
叱るという立場でいるなら、子供はあなたの話を
少しは理解できていますが、怒っている立場なら、
子供はあなたの怒っている理由もわからずに、
解決できないことを言語化できずに苦しんで
いるかもしれません。
子供はあなたに対して常に全力
子供は親からの愛情を獲得するためなら
自分の命も掛けます。
子供が親であるあなたのことをどう思っているかを
お伝えします。
実は、全ての子供達に共通している事項として、
子供は親であるあなたのことがとても大好きです。
親が自分のことを好きでいてくれるなら、
極端な例になりますが自分の体を傷つけたり、
命を差し出したりすることさえ厭わないです。

このような文章を例え話とはいえ書くこと
自体憚られますが、TVや雑誌などで子供が
親から虐待されていたとしても、子供は
『パパ、ママ、僕(私)を嫌いにならないで』と
親に縋りつく行動まで取ります。
子供からすると、親からの愛情を獲得することが
全てで自分にできることをなんでもやります。
子供が親からの愛情を求めるのは、生物としての
生存本能に近い反応だと推測することができます。
親から見放されたら、体も小さい、力も弱い自分は
きっと生き残れないと無意識的に感じて、
脳より親からの愛情を獲得のために行動するように
指令を受けているため本能と直結しているのです。

そんな親からの愛情を受けることが全てなので、
親が喜ぶことは率先して行動します。
冒頭で走り回る行動をとるのも、『パパ、ママ、
僕(私)こんなに早く走れるんだよ!
凄いでしょもっと見て』と思っています。

これ買って欲しいと駄々を捏ねるのは、
親であるあなたが子供と接する機会が
少ない可能性があります。
駄々を捏ねることで、僕(私)をもっと見て
というサインかも知れませんし、
親であるあなたとの繋がりを感じたい、
物を買って貰うことで親のあなたに見立てて
寂しさを紛らわせたいのかも知れません。
親の愛情を獲得する過激行動
駄々を捏ねると似ていますが、親を困らせることで
親との繋がりや愛情を実感することもあります。
暴走族や不良がその最たるもので、自分に対して
愛情が向いていないことに絶望しています。
普段交流がないからこそ、人に迷惑をかける、
悪いことをすることで警察や学校から
親が呼び出しを受けます。
親は呼び出されたから仕方なく迎えに行きますが、
子供自身は自分のために時間を作ってくれた
ことに対してそれを愛情だと錯覚しています。
このように親と子供のつながりが希薄になると、
相手に迷惑をかけてもかまわない、
犯罪をしてでも親に見て貰いたいという
欲求が強くなります。
犯罪を起こしてしまうと社会復帰するのも
大変なので、そうなる前に親としてあなたの愛情を
子供のころから適切にあげて欲しいです。
3選!想定外の行動をしたら
子供が親であるあなたの想定を超えた時に、
躾として子供を叱ることになりますが、
その時にどのような叱り方をするかによって
子供の反応が全く変わってきます。
例えば、先ほどお伝えした通り感情を剥き出しに
怒ることは、なぜあなたが怒っているのか子供は
理解することができません。
親であるあなたも大きな負担になりますので
百害あって一利なしの状態です。
子供を叱っている時、多くの方が子供を見下ろして
叱っていますがこれを今すぐ止めた方が良いです。
大きな理由が三つありますので、
一つずつ詳しく話をしていきます。
1コミュニケーションの基本

大人同士の会話であっても、相手と目線を
同じにするのがコミュニケーションの
基本です。
画像の母親と子供のように、あなたは
相手であるご自身の子供と
目を見て話すことが出来ているでしょうか?
それを子供だからと言って、目線を合わせないのは
全く違います。
子供であっても、感情がありますし物事を
思考する能力があるので、一人の対等な人間として
接してあげてください。
2親の言うことを聞いていない状態
子供を見下ろした状態で叱った場合、
子供の潜在意識に親に叱られていることが
無意識に刷り込まれてしまいます。
例:親であるあなた自身が、自分よりも身長が
はるかに大きい人からあれこれ言われる、
叱られていたらどう思いますかと言うことです。

私でしたら、自分よりもはるかに大きい人が
話したり、叱ったりしてきたら恐怖で
何を言われても頭に入って来ません。
親の言っていることがどれほど正しくて、
子供のために叱っていても恐怖を感じた瞬間に
子供は無意識的に耳を塞いでしまいます。
3トラウマが形成される仕組み
子供を執拗に叱りつけることで、
脳の海馬に叱られた時の記憶と恐怖が潜在意識に
トラウマとして体験が刷り込まれます。
その象徴的な例として、〇〇恐怖症というものが
挙げられます。
高所・閉所・暗所・対人、乗り物などといった
ものが有名ですが、〇〇恐怖症だけでも
200種類あります。
この恐怖症は、主に幼児期に体験したことが
きっかけで脳に記憶され、その状況になった時に
自分の心と体を守るために起こる防衛反応と
呼ばれる現象です。
防衛反応とは
恐怖症の発生原因例を4つ挙げておきます。
1親から躾と称して、言うことを聞くまで暗くて
狭い押入れの中に入れられた(暗所・閉所)
2幼児期に高い場所へ無理矢理連れられた(高所)
3人間関係の悪い経験、自尊心、自己評価などの
心理的、幼少期の親子関係(対人)
4親子が自転車に乗っていて、急な坂を
猛スピードで走りながら、子供が怖いと言って
泣いている(乗り物)
このように、子供に対しての躾や、意図しない
行動によって日常生活で多大な影響が出る恐怖症を
発症していまいます。
脳の奥深くに記憶されるため、改善するには
多くの時間と労力が必要になります。
躾をする場合、子供に対してどれだけ負担を
掛けずに導けるのかは親であるあなた次第です。
叱った後に同じ行動をする理由
冒頭にお伝えをした、外で走り回ったり、
あれ買ってと駄々を捏ねたり子供に叱った後は、
あなたはどのような対応を取っていますか?
走り回る、駄々を捏ねた後、あなたが叱ることで
子供達は一旦落ち着きますが、また走り回ったり、
駄々を捏ねたりするのは3つの原因があります。
あなたの注意を子供はしっかり聞いたのに、
1あなた自身が子供のことをしっかり見ていない
2その行動をしてはいけないのか理由が不明
3見返りがないこと
が主にあります。
一つずつ細かく説明をしていきます。
1子供をしっかり見ていない
上記でお伝えした通り、親であるあなたに
褒めて貰いたい、僕(私)のことを
見て貰いたいために行動を起こしています。
あなたが子供に対して、凄いねとか、
愛情を持って接してあげれば良いだけです。
親が大好きな子供にとってあなたが
嫌がる行動や悲しむことは、
嫌われるかも知れないという意識が働いて
絶対に避けなくてはいけないと考えてます。
2なんでその行動をしてはいけないのか不明
上記でもお伝えした通り、怒っている時、
叱っている時に関わらず、子供に対して
なぜその行動がいけないのか理由を話していない
親が多すぎるということです。

これも上記で説明しましたが、あなたが怒る、
叱ることで理由がわからない子供は
さらに困惑するため、親からの愛情を得たい、
見て貰うために行動をするのです。
なぜ、その行動をしてはいけないのか
しっかりと説明をすればいいのです。
例:手すりにしがみつくと落ちて危ない。
怪我をするとパパ、ママは悲しくなるよ。
最初は理解ができないでしょうが、根気強く
教えることができれば、あなたのことが大好きな
子供はどんなことをしてでも必死に行動をします。
3叱った後に褒めていますか
一番重要なのですが、親であるあなたが
子供の行動について叱った後に、あなたの
言う通りに出来たらしっかりと褒めていますか
ということです。
何度もお伝えしている通り、あなたからの愛情や、
見て貰いたいという欲求が強いのであなたの
言う通りにすることで、子供は愛情をくれるかも・
見てくれるかも・褒めてくれるかもと
期待をします。
子供が望む通りに、褒める、愛情を持って接する、
見てあげることで、子供は飛び上がるくらいに
喜んで笑顔になります。
さらに、パパ、ママはこうすれば褒めてくれる、
愛情をくれる、見てくれると学習するため、
なぜいけないのかがわかれば褒める、愛情得る、
見て貰うために同じ行動は繰り返さなくなります。
子供の潜在意識構築の仕組み
言葉にせず子供に愛情あげ、叱ることが可能
(1秒で出来るので忙しい時こそ要活用です)
子供は親であるあなたの状況に関係なく想定外の
行動をしますし、褒められたい、愛情が欲しい、
見て貰いたいという欲求を素直にぶつけてきます。
子供は、褒められたい、愛情が欲しい、
見て貰いたいと望んだ時に自分が思った通りの
ことを親がしてくれれば、その記憶を海馬に
収納して自分の思考や感情を形成します。
思考や感情を形成する潜在意識
上記のリンク通り、親が自分の望む対応
(愛情をくれる、褒める、見てくれる)などを
してくれれば、〇になることで記憶されます。
逆に親が自分の望まない対応(怒る、叱る、
無視、対応方法が間違い)などになると
×を記憶します。
このように親がとった些細な言動によって子供の
潜在意識が構築されて、その子供の人生が終わる
その瞬間まで、この〇×の反応を使い続けます。
それゆえ、子供の潜在意識は親や周りの大人、
環境によって変化するため責任が重大です。
子供に効果的に愛情を注ぐ方法
重要な潜在意識構築する際に活用のオススメが、
親であるあなたの顔の表情と、身振り手振りを
含む動作です。
子供にも分かる表情
顔の表情に関しては、喜怒哀楽をしっかりと
明確に表現してください。
注:ここで重要なのが、あなたが心に思った
ことを顔の表情と一致させることです。
例:心の底から喜び・楽しそうな笑顔、
本気で怒ると感情が爆発するので感情を抑えつつ
怒った顔、悲しいと思ったら涙を流すくらいの
悲しい顔をしてください。

例:泥だらけになって洗濯するのが大変と
言いながら悲しい顔をするなど。
可能ならちょっと待っててと、一声かけながら
今の感情を顔に出せると一番良いです。
子供は、大好きなあなたの顔を見て
今の状態を判断することが出来ます。
もちろん忙しくなくなったら、さっきはゴメンね
と言いながら言葉をかけてあげてください。
子供が好きな身振り手振り4選
身振り手振りは、褒められたい、愛情が欲しい、
見て貰いたい時に下記の動作を行ってください。
忙しい時でもこの動作をしながら、ちょっと
待っててと声をかけてあげてください。

1ハグをする
2オンブ、抱っこをする
3頭を優しく撫でる
4ハイタッチをする
上記の中で一つ選んで子供に
やってあげてください。
ちなみにこの4つの身振り手振りの中で、
子供が好きな動作の順番を確認するのも重要です。
あなたの言う通りに行動した時に、子供が一番
喜ぶことをすれば、褒められた、愛情をくれた、
見てくれていると実感してそれが潜在意識に
記憶されます。
そして、あなたの用事が終わったら、
待っててくれてありがとう、よくできたねなどと
褒めながら、子供が一番して欲しいスキンシップを
してあげましょう。
親であるあなたの言うことを聞く、忙しい時は
我慢するということを子供に覚えさせたうえで、
あなたのことを褒めるし、愛しているし、
見ているよと言葉や態度で示しましょう。

何度もお伝えをしている通り、子供は本能に従い
親から好かれることを最大の目標にしています。
親が喜ぶことを率先してやるようになるため、
画像の様に例え今まで全く言うことを
聞かなかったとしても、脳から指令がある本能に
抗うことは不可能です。
この本能にアプローチする方法を、心理学では
パブロフの条件反射と呼ばれています。
まとめ
子供は親が大好きという大前提を認識することで、
自分のことを愛して・褒めて・見て欲しいために
全力で行動をしています。
子供の行動は、全て親であるあなたに向けた
自己アピールなので子供がやることに煩わしいと
感じるよりもシンプルに考えることで感情的に
なることも減らすことが出来ます。
あなたにとって想定外の行動を取ったとしても、
理由を伝えたうえで子供と接することを
意識すれば、あなたの言うことを理解して
言うことを聞くようになりますよ。